保険は負けるギャンブルです。基本的に保険に入るべきではありません。
保険は負けるギャンブル
私たちが支払う保険料は、純保険料と付加保険料に分けられます。
純保険料は、保険に加入している人に保険金に充てられる部分で、保険の原価に当たります。
付加保険料は、保険会社の経費や利益等に充てられる部分で、保険会社の経営に使われる部分です。
純保険料:保険金の支払いに充てられる部分
付加保険料:保険会社の経費や利益に充てられる部分
私たち保険加入者にとっては、純保険料ができるだけ多く、付加保険料ができるだけ少ない保険が理想です。
それでは、保険商品の純保険料と付加保険料はどのくらいでしょうか。
付加保険料は不明?
驚くべきことに、ほとんどの保険会社は付加保険料を開示していません。
積極的に付加保険料を開示しているのは、私の知る限り、ライフネット生命くらいだと思います。
ライフネット生命はリーズナブルでシンプルな保険商品を展開している、ネット専業の保険会社です。
ライフネット生命は、お客さまが支払う保険料のうち、どれだけが手数料にあたるのかを開示しています。
たとえば、死亡保険(定期)「かぞくへの保険」で見てみると、保険期間10年 保険金額1,000万円の男性の場合、保険料に占める手数料部分の付加保険料の割合は30%台です。保険金額が3,000万円になると、20%台となります。
大手保険会社と比べて安い保険料が設定されているライフネット生命でさえ、付加保険料の割合は20~30%程度です。そうなると、大手保険会社の付加保険料はどのくらいになるのでしょうか…。
大手の保険会社では、たくさんのCMが流れています。あの広告宣伝費は、我々が支払った保険料の一部が使われているのです。
また、対面営業が基本の昔ながらの保険会社では、あんなに効率の悪い営業の仕方をしていても会社が成り立つような構造になっているのです。そしてあの営業費用ももちろん、我々が支払っている保険料の一部が使われているのです。
保険に入るくらいなら馬券を買ったほうがマシ
ちなみに、Wikipediaによると、ギャンブルの控除率は以下のとおりです。
宝くじ:55%
toto:50%
競馬:20〜30%
パチンコ、パチスロ:10~15%
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A7%E9%99%A4%E7%8E%87より改変
ということは、自分に返ってくる期待値で考えると、保険は、宝くじよりはマシだけど、馬券と同じくらいの商品ということです。
保険にたくさん入ることは、万馬券をひたすら買うコトと同じようなこと。
必要最小限の保険に仕方なく加入する
とはいえ、何か起こった時に備えるために、どうしても必要な保険はあります。
例えば、自動車保険は、自分が人身事故を起こしたときに多額の賠償金を支払わなければなければならないことを考えると、絶対に必要な保険です。
また、小さい子供がいる家庭では、大黒柱に何か不幸があったときに備えて、生命保険を掛けることは重要です。ただし、その場合でも、掛け捨ての定期保険を子供が小さいうちだけ加入したりして、必要最小限に留めるほうが合理的です。保険は負けるギャンブルですので。
なお、十分な貯蓄がある家庭ならば、わざわざ生命保険を掛ける必要はありません。あくまで、継続的な収入はあるが貯蓄は少ない一般的な家庭に当てはまる法則です。
必要最小限の保険に仕方なく加入する、くらいの考えがちょうどよいと思います。
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